今回はプレオルソを実際に1年ほど使用された患者様の経過をお示ししながら、その有用性について解説いたします。
6才くらいになると前歯の生え変わりが徐々にすすみ、ガタガタになってしまうお子様が多いです。
ひょっとしたらこれを読んで頂いてる方のお子様もそうかもしれません。
矯正治療の診断は一つであっても、その治療方法は様々です。
拡大床装置やリンガルアーチといった装置を用いて対応される矯正医も多いでしょう。
かくいう私も数年前まではそれらを使用しておりました。
それらの装置は装置に組み込まれたワイヤーやネジによる力で、強制的に歯を動かすことになります。
一方、プレオルソの働きは体のもつ本来の機能を取り戻すことで、自ら治すように促す装置です。
キーワードは唇と頬、舌の位置、鼻呼吸です。
以前のブログにも掲載しましたが「唇を閉じて舌を上顎につけ、鼻で呼吸する」というのがポイントであり、正常な状態です。
そのような習慣を続ければ自ずと顎は成長し、歯はあるべき位置に並んでいくというのがこの装置の狙いです。
プレオルソは唇、頬、舌がそのように位置させることを補助する装置です。
つまり最終的にはその位置を体が覚えて、プレオルソを外しているときに治っていきます。
拡大床装置やリンガルアーチが悪いわけではありませんが、強制的に歯を動かすと後戻りが多いです。
なぜなら本来あるべき唇、頬、舌の位置が正しく教育されていないため、歯が並んだとしても矯正装置を外してしまうと、自分の気づいていない悪い習慣で再度歯を元の悪い位置に戻してしまうわけです。
こちらの患者様は6才前後のときに下の前歯がガタついているということを心配されて来院されまし
た。
この程度のガタガタ量であれば、プレオルソ装置は得意です。
日中1時間程度、夜間就寝時のみの装着で約1年後にはほぼ改善されています。
それだけではなく顎自体も水平方向に拡大されているため、これからはえてくる横の永久歯にとっても良い結果となっています。
四六時中装着していなければならない装置と違い、正しく指導し、正しく使用してもらえれば、お子様の負担も少なく改善します。
またプレオルソによって正しい、唇、頬、舌の位置、鼻呼吸を獲得すれば、歯ならびがよくなるだけでなく、お顔自体も目がぱっちりとしてきたり、外見も正しく成長させることができます。
このように当院では5〜6才くらいの、最初に永久歯がガタつき始める年齢のお子様にはプレオルソ装置を第一選択にしています。
様々な矯正方法をお聞きし、混乱してしまっている方がお見えでしたらぜひ一度無料カウンセリングにお越しください。
歯科医師
飯田 真也