近頃「見える部分の金属を変えて欲しい」、「金属以外で治療して欲しい」という訴えをお持ちでいらっしゃる方が増えてきたような気がします。
私は金属を使用した治療が全て悪いとは思っていません。
何より健康保険が適用されるため、万人に広く安く診療を受けて頂くことが出来るという点においては多大な恩恵を日本国民は受けていると思います。
（諸外国の１０分の１以下の価格だったりします。）
しかしながら歯科医師によっても色々な考え方がありますが、私の場合、金属を用いることが本当にその歯にとってベストな選択かというと、そこは「ノー」とお答えするでしょう。
金属はどうしても熱による膨張収縮、セメントの溶解、アレルギーの問題などがあります。
だからといってレジンやセラミックを用いたとしても、問題がないわけではありません。
しかしレジンを用いると再介入の場合にも修復が容易であるという、欠点を補って余りある利点があります。

今回金属のやりかえを希望して来院された患者さまです。
よく見ると間にも汚れがたまっており、これは金属を装着した際のセメント残渣であることがあとで分かりました。

ご希望通りにダイレクトボンディング治療によって形態、審美性を回復した状態です。
歯の隙間も段差など無く、清掃しやすいように整えた状態です。
ご自身で見えにくい奥歯だからこそ、見えない所にもこだわって治療しています！（^^）