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歯科と睡眠時無呼吸症候群と新しいOA装置。

先日はいびきや睡眠時無呼吸症候群と歯科との関わりについて勉強会に参加して参りました! 睡眠時無呼吸症候群(以下SAS)は2003年の山陽新幹線の居眠り運転士による事件によって一躍有名になりました。 他にもバスや自動車の居眠り事故の多くはSASが原因とも言われています。 SASの最大の問題点は「昼間の耐える事のできない異常な眠気」です。 この眠気によってほとんど気を失った状態になり、運転中の事故、作業中の事故など大きな社会的問題を引き起こします。   SASは睡眠時に呼吸停止または低呼吸になる疾患であり、もっとも一般的な特徴が「いびき」であります。 「いびき」を行う方全てがSASになっているわけではなく、イメージとしては下記の図のようになります。 実はSASになると下記のような様々な合併症の原因になりうると言われており、実はとても怖い病態です。 ※肥満、高血圧、高脂血症、不整脈、多血症、虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病、動脈硬化性疾患など   SASを評価する医学的な指標としてAHI(睡眠時無呼吸症候群の程度を示す基準)があります。 AHI5以上でSASの診断名がつき、40を超えるとCPAPという機器による治療を医科では必要とします。 (例えて言うなら毎晩首を絞められながら寝ているような状態) このCPAPという装置、簡単に言うとマスク型の人工呼吸装置です。大掛かりな装置(小さくなってきていると言っても)で人工的に換気させるので効果は一番高いと言われます。 大きな声では言えませんが、このCPAP、毎晩使用できない方も結構多いようです。 毎月負担金がかかるという事と、装置の音が結構うるさい、違和感が大きいなどなど、、、。 もちろん生命に関わることなのでそんな事言わずに使用して頂きたいわけですが、、、。 あまりにもAHIの値が高い方は別にして、SASの程度が軽度な方は歯科で製作できるオーラルアプライアンス(以下OA)が有効と思われます。 主にいびき防止装置として昔から当院ではOAを製作しておりました。   従来のOAでは下顎を強制的に前方に位置づけることで気道の確保を図っていたのですが、長期使用によって顎関節症や歯並びの不正を伴います。 そして固くてお世辞にも快適とはいいにくい装置でした。 それでもCPAPに耐えられない患者さまがたまにOAを求めて来院されることがありました。 こちらとしても違和感の強い装置はなるべく使用したくないなぁ、と思っていたところ今回新しいOAが発表されました。 プレオルソ「いびき」というOAです。 詳細はセミナーに出た歯科医師のみにしか話せないので割愛しますが、従来のOAよりもかなり楽です。 また下顎を前方に位置づけるようなことは狙っていません。 まずは私自身の装置を作ってまた感想などを報告したいと思います。 あくまで「いびき」を改善するための目的ではあるのですが、AHIの改善も多くみられているので付随効果としてSASの改善にも期待できそうです。 重篤な疾患になりえるSASを歯科からも予防が出来たらとても有意義な事だと思います(^^)