みなさん、こんにちは!
今回はお子様の歯ならびについてお話しいたします。
お子様の歯ならびが、幼稚園の時には割ときれいに並んでいたのに、小学校に上がって永久歯のはえかわりとともにガタガタしてくるという事例をよく見かけます。
そもそもなぜ歯ならびが悪くなってしまうのでしょうか?
現代人は昔に比べて硬い物を摂らなくなったから、顎の成長が昔に比べて小さくなった、とか言われることはないでしょうか?
これには賛否がありますが、私としてはあまり影響してないように感じています。
(実際、歯が生える歯槽骨自体の大きさには昔の人と比較してほとんど差がない、と調べた文献もあります。)
歯がはえている位置にはそこにおさまった原因があります。
下の図をご覧ください。
歯ならびは唇、頬による外側からの力と舌による内側からの力のバランスによって定位置におさまります。
つまりこの筋肉のバランスが崩れると、出っ歯や受け口になると言われています。
お子様の歯ならびを良くするためには、これらお口の周りの筋肉を適正に成長させ、歯に良い影響を与えることが大事なわけです。
ご家庭でテレビを観ている時など、お子様がお口をポカンと開けている様子はありませんか?
唇の筋肉がいつも緩んでいて、ポカンとした状態が続いてしまうと、舌による内側からの力が優勢となり、出っ歯になったりします。
日常生活でそのような様子があれば、ぜひお口を閉じるようにご家庭で注意してください。
そして口を閉じたまま鼻で呼吸するようにしましょう!
口呼吸はノドが乾燥して風邪をひきやすくなる、脳への酸素供給量が減るので集中力が下がる、歯が乾燥してむし歯になりやすくなるなど、様々な障害を引き起こします。
鼻で呼吸するのが人間本来の正しい呼吸法であり、鼻呼吸をすることで上顎骨の成長が促され、結果として歯ならびも良くなります。
そしてもう1点、注意するべきこととして舌(ベロ)の位置の問題があります。
舌には正しい位置があることをご存知でしょうか?
舌は安静時には上の前歯の付け根の歯ぐき(スポットと言います)に先端が軽くタッチしています。
ところが歯ならびが悪くなっているお子様はこの舌の位置も悪いことが多いです。
舌の筋力が弱く、正常な位置であるスポットよりも下がってくると、これもまた様々な悪い歯ならびになってしまいます。
ちなみに舌をスポットの位置につけたまま口呼吸はできますか?
できませんよね?w
つまり正常な状態では口呼吸はできないように体は作られているのです。
まとめ
正常な歯ならびにするためには
・お口を閉じる
・舌をスポットにつける
以上のことを幼児期から心がけるようにしていてください。
これらを習慣づける子ども用の矯正装置をプレオルソと言いますが、それについてはまた後日のブログで詳しくご説明いたします。
(プレオルソ こども歯ならび矯正法No,1より資料引用)
歯科医師 飯田真也